面貸し美容師として働くなら知っておきたい!メリットデメリット
最近、少しずつ耳にするようになった美容室の「面貸し」ですが、実際に面貸しを使って働く場合、どのような働き方をして、どんなメリットとデメリットがあるのか見ていきたいと思います!
美容室の「面貸し」という言葉が聞かれるようになったのは、数年前からですが、実は海外ではすでに「ミラーレンタル」と呼ばれ、美容師の働き方として定着しているシステムの1つなんです!
「面貸し」の意味

面貸しとは、美容室の一部(使っていない鏡)の席を貸すことを指し、フリーランスの美容師がその席に対して使用料を美容室側に支払い、その美容室に自分のお客様を呼んで施術することを言います。簡単に言うと、場所だけどこかの美容室に提供してもらい、お客様は自分で連れてくるシステムです。
「面貸し」の特徴
面貸しの特徴として「売上がどこに帰属しているか」ということがあります。通常の美容室であれば、お客様は美容室に帰属する形ですが、面貸しの場合は、お客様がスタイリストに帰属します。そのため、面貸しの場合、売上がスタイリストに帰属していることになるため、この点は面貸しならではの特徴と言えるでしょう。
面貸しの契約について
面貸しの契約をする場合、主に2つの契約の仕方があります。では、この2つの契約方法についてご紹介していきましょう。
<契約方法①:歩合制>
- 歩合制とは、売上に応じて報酬を受け取ることを言い、美容室側と相談して自分が売り上げた何%かの報酬を受け取る方法です。売上の何%=還元率は、45~65%が相場と言われていますので、これを目安に美容室側と交渉するのが良いでしょう。
<契約方法②:時間制>
- 時間制はその名のとおり、美容室での滞在時間(分/時間/月単位)によって利用料を美容室側へ払う方法です。美容室ごとに契約状況によって金額も変わりますので、自分が呼べるお客様の数、頻度に合わせて契約していくのが良いでしょう。
また近年「シェアサロン」が増加しており、美容室の全員が面貸しでの勤務という形もあり、契約方法はこれから先多様化してくる可能性もありますし、面貸しの場合フリーランスの扱いになるため、税務関係なども自分で管理しておく必要がありますので、契約時にはその点もしっかりと美容室側と確認しておきましょう。
面貸し=業務委託?

面貸しと類似したものに「業務委託」があります。面貸しは、美容室の席だけ借りて施術をすることに対し、業務委託はいわゆるフリーランスで1事業主として美容室で働くのことを指します。面貸しという言葉は業界用語のため、どちらも労働基準法から見ると、「業務委託」のくくりになるため、開業届を政務書に提出しておく必要があります。
面貸しのメリット
面貸しとはこんなもの!というのをご紹介してきましたが、ここからは、実際に面貸しで働く際のメリットについてご紹介していきたいと思います。面貸しのメリットは大きく分けて4つあります。
<面貸しのメリット>
- ①出勤時間・勤務時間が自由
②開業のための準備ができる
③確定申告で節税ができる
④お金をかけずに集客できる
面貸しの一番のメリットは、通常の美容室勤務では難しい「出勤時間・勤務時間が自由」と点が挙げられます。ただし、美容室側との契約の内容によっては、時間の自由度が下がるケースもありますので、自分のペースで働きたいのであれば、美容室のシステムを確認してから契約するのが良いでしょう。
また、面貸しで働くことで集客面は費用をかけずに行え、確定申告の際に節税することもできるため、開業準備中の方が多く働いています。
面貸しのデメリット
面貸しのメリットについてはお分かり頂けたかと思いますので、次は面貸しのデメリットについてご紹介していきたいと思います。面貸しのデメリットは、大きく分けて3つあります。
<面貸しのデメリット>
- ①金銭面の保障がない
②独立の意識が薄くなりやすい
③個人事業主のため、基本的な知識を身に付ける必要がある
面貸しの最大のデメリットは、やはり「金銭面の保障」がないことが挙げられます。自分でお客様を呼んでくることで売上を立てるため、お客様を呼べない場合は、売上が無い状態になります。そのため面貸しで働く場合は、ある程度のお客様を呼べる人でないと、生活も大変になる可能性があります。
また、面貸しで働く場合、実際には個人事業主のため基本的な知識を身に付けておく必要があります。税金の申請などもその1つですし、全て自分でやる大変さは覚悟しておきましょう。
どんな人が面貸しに向いてる?

面貸しで働くのに向いている特徴はいくつかあります。
・自分のお客様が多い人
・1つの美容室に属して働くのが苦手な人
・自分のペースで美容師を続けていきたい人
・いろいろな環境で働いてみたい人
・近々独立を考えている人
上記に当てはまる方は、面貸しで働くのが向いていると言えるでしょう。ただし、上記に当てはまるだけでは面貸しで生計を立てるのは難しいため、お客様をコンスタントに呼べるようになってから、面貸しとして働くのが良いでしょう。
まとめ
面貸しという働き方は、これからさらに美容師の間で浸透していくことが予想されます。面貸しの働き方には、メリットも大きい分、お客様を掴めるだけの技術なども求められ、厳しい面もあります。美容室の多様化の波に乗る為にも、今から技術を高められるように、頑張ってみましょう!
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